日々の暮らしを災害から守る法面工事

法面は、道路や住宅の整備にともなって、人工的に作られた斜面になります。
ですので、自然にできた野山と違い、気象の影響を受けやすく、雨水の浸食や風化により、斜面が崩れやすくなってしまうのです。
土木工事業者は、法面保護工事を行い、斜面の崩壊を防止しています。

土砂災害もその1つです。
家屋を飲み込み、時には人命も奪ってしまう土砂災害。
自然の猛威に勝つことはできませんが、法面や斜面の保護工事により土砂災害を未然に防ぎ、地域に住まう人々の命を守ることが私たちの使命です。

業務一覧

吹付工
モルタル吹付工、現場吹付法枠工、植生基材吹付工、種子散布工などホースから材料を噴出させて施工する工事。
親綱とライフラインと呼ばれる2本のロープで体を支えながら作業を行う工事で、高所作業になります。

鉄筋挿入工
法面に削孔機で削孔し、挿入した異形棒鋼をセメントミルクで地山に固定する工事。
主に作業足場を組み、足場上での作業になります。

グラウンドアンカー工
法面に削孔機で削孔し、挿入したアンカー体をセメントミルクで支持地盤に固定し、地表部の法枠や受圧板等とを緊張定着する工事。
主に足場を組み、足場上での作業になります。

工法紹介

モルタル吹付状況
モルタル吹付状況
モルタル吹付完了
施工前
ラス張り状況
モルタル吹付状況
モルタル吹付状況
完成

斜面にラス張りを施し、モルタルを10㎝前後吹き付けます。

風化、浸食、小崩落の防止や浮石の落下を防ぎます。

法枠工

法枠工モルタル吹付状況
モルタル吹付状況
法枠工+グラウンドアンカー工
法枠工

法枠工+鉄筋挿入工+枠内モルタル吹付+枠内植生基材吹付

法枠工+鉄筋挿入工

法枠工は、斜面上に専用の金網枠と鉄筋を格子状に設置し、モルタルコンクリートを吹付けて、表層崩壊の防止を行います。

グラウンドアンカーと併用し、反力構造物等としても利用されます。

モルタル吹付後、法枠交点に鉄筋挿入工を施工し、併用することも多いです。

Before After

法枠工+グラウンドアンカー工+植生基材吹付工
左現場の施工後2年
 植生基材吹付状況
左現場の施工後1年半
 法枠工+鉄筋挿入工+枠内植生基材吹付工
左現場の施工後4ヶ月

鉄筋挿入工

モルタル吹付工+鉄筋挿入工
鉄筋挿入工削孔状況
法枠工+鉄筋挿入工

比較的短い異形棒鋼(鉄筋等)を地山に多数配列することにより、地山と補強材との相互作用によって、法面全体の安定性を高める工法です。

通常ボーリングマシン等で削孔し、グラウトを注入して挿入した鉄筋を

地山に固着させます。

グランドアンカー工

削孔状況
アンカー体検測
緊張定着
完成
完成
完成
足場組立
削孔状況
アンカー体挿入
鋼材緊張定着
受圧板取付
完成

グラウンドアンカーとは、ボーリングマシンで削孔し、挿入したアンカー体を地中でグラウト注入によって固定された定着部と地表付近の構造物を、高強度の引張材で連結させ、油圧ジャッキを用いて鋼材を緊張し、引張力を地表構造物に継続保持させて地盤を安定させるものです。

散布状況
散布状況
散布状況

種子散布工とは水、種子、肥料、接合材、ファイバー材をハイドロシーダで撹拌し吹き付けるものです。地表を植生で覆うことにより、浸食の防止、防塵、景観の改善等の効果があります。