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第24回法面工事雑学講座

皆さんこんにちは!

プロス工業株式会社、更新担当の中西です。

 

~“固定”から“育てる”へ~

 

 

法面工事の中核を担うのが「保護工」。
これは、法面の崩壊や浸食を防ぐために行う表面処理です。

ここでは、コンクリート系・金網系・植生系の3ジャンルに分けて、代表的な工法を詳しく解説します。


1. 吹付コンクリート工(モルタル吹付工)

最も一般的な法面保護工。
モルタルやコンクリートを圧送ホースで吹き付け、斜面を覆います。

  • 施工スピードが速い

  • 岩盤や硬質地山に適する

  • 植生が難しい箇所にも対応可能

しかし、見た目が“人工的”になるため、近年では緑化パネルとの併用が主流になっています。


2. ロックボルト・アンカー工

地山内部に鉄筋(ロックボルト)やPC鋼線(アンカー)を挿入し、
引張り力で斜面を固定する構造補強工法です。

  • 安定性が大幅に向上

  • 高さ30m以上の法面にも対応

  • 打設後はヘッドプレートで荷重を確認

施工中は「削孔角度」と「注入圧」が品質を左右します。
測定器でリアルタイムにデータを管理することが重要です。


3. 吹付法枠工

鉄筋や型枠で格子状の枠を作り、モルタルを吹き付けて固定。
格子の中を緑化することで、構造と景観を両立します。

特に“鉄筋法枠工”は、コンクリート打設と同等の安定性を持ち、
高強度が求められる切土法面に多用されます。


4. 植生工(グリーン法面)

環境重視の時代において、最も注目されているのが植生工です。
法面に種子・肥料・粘着剤を吹き付け、植物の根で地盤を安定させる方法です。

代表的な工法

  • 植生基材吹付工(厚層・薄層)

  • 張芝工・植生マット工

  • 客土吹付工(表土を混ぜるタイプ)

雨水の吸収・蒸発・景観回復に優れており、
「緑で守る法面」が新しい常識になっています。


⚙️5. 排水工の重要性

どんな保護工も、地下水対策なしでは長持ちしません。
法尻側溝・集水桝・暗渠排水パイプを設置し、
地中水を安全に逃がす設計が必要です。

排水がうまくいかないと、法面内部が“膨れ”て破壊に至ります。
表面の見た目以上に、「見えない内部設計」が品質を決めるのです。


6. まとめ

法面保護工は、「硬く守る」時代から「育てて守る」時代へ。
コンクリートと植生の融合が進み、
景観・環境・防災を同時に満たす施工が求められています。

法面の緑は、単なる飾りではなく“生命による補強”。
それが、これからの法面技術の方向性です。